インタビュー

これまでにインタビューさせていただい方々

ギャップ
潔さの美学
種まきは長い目で
本物探し

ギャップ

久保
初めて仕事でご一緒した時の沢樹さんの印象は、しっかりした独自の人生観を持っている“パキッとデキる女”。ところが素顔は時代劇マニアで、とにかく食べることが大好きだったりするでしょう。私はそのギャップに、興味を持ってしまったの。
沢樹
そうなんです。私、本当に食べることと飲むことのために生きているので(笑)。だから、モデルの仕事をしていた頃から、素の自分とあまりギャップのない仕事をしたいと思っていたんです。今は大好きなワインや食べ物のことを仕事にできてすごく幸せ。
 


潔さの美学

久保
12年も続けたモデルの仕事をパシッと辞めちゃって、執筆活動やワイン関係のお仕事に移っていかれたところが潔いなぁ。
沢樹
モデルは生半可な覚悟ではできないし、中途半端なこともしたくなかったからそこは迷いませんでした。それに飲食関係の仕事はすごい縦社会だから、本気でやろうと思ったら片手間仕事では無理。私が修行のために入ったレストランも時給800円でした。
久保
800円!?
沢樹
重い物を持つから爪も全部、割れて・・・。生活する世界が180度変わってしまって、当時はやっぱりきつかったですね。
久保
モデルに戻ろうとは思わなかったの?
沢樹
モデルを辞める時に引退宣言をして、自分で退路を断ってしまいましたから。
久保
でも、そういう転機ってある! 私も通販カタログに出ていた頃にあったわ。私が着た服は何百万着も売れると言われていて仕事の依頼は多かった。でもこのまま終わるのは嫌だなぁと思って、ある時「通販カタログのお仕事は辞めます」と、宣言しちゃったの。それで一度は仕事がなくなったけど……。
沢樹
自分に素直でいることは大事。
久保
自分の決断だから何が起ころうが自分で責任とります、といえることが大切よね。
 


種まきは長い目で

沢樹
久保さんもそうだったと思うけど、前例がないことをやろうとしたら、すぐに答えが返ってくることを期待してはダメですね。私の場合も、あちこちでまいておいた100個ぐらいの種が、5年後ぐらいにフッとどこかから芽が出てくる。誰が自分の思いをキャッチしてくれるか分からないから、常に発信しておくことがすごく大事だと思います。
久保
舞さんは信念としてあきらめない人?
沢樹
ええ。才能を1個だけ挙げろといわれたら、私の場合は「あきらめないこと」かな。

 

 


本物探し

久保
料理もワインも素材からしっかり吟味される沢樹さんにとっての“本物”とは?
沢樹
熱すぎず、冷たすぎず、硬すぎず、柔らかすぎず(笑)。そして料理やワインは季節感があること。洋服も昔は大好きでしたけど、今は自分を磨いて私自身が本物になりたいので、ファッションとして自分を表現することは、極力、避けたいと思ってます。
久保
モデルとして本物を見て触れて、ファッションはそれなりに究めたから、今は逆に「じゃあ、自分にとっての本物はどうなのよ」と考える時期なのかもね。
沢樹
そう。自問自答が今は楽しいんです。
 


【編集後記へ】
2011 Kyoko Kubo all rights reserved.