インタビュー

これまでにインタビューさせていただい方々

第16回 宇江佐 りえ さん
衝撃の出会い!?
テレビ時代は無理をしていたかも
自分がつけたいオーガニック下着を作ろう!
快適さとオシャレは両立します

衝撃の出会い!?

久保
りえちゃんと知り合ったのは、ずいぶん前。テレビに出るようになる前よね。
宇江佐
京子さんとの出会いは衝撃的でした。最初はカタログのモデルのお仕事でご一緒させていただいたんだけど、朝早く現場に行って「おはようございます」って声をかけたら、部屋の中にいた京子さんがくるっと振り返ったの。そのとき京子さん、リンゴをかじってた。私はまだ駆け出しだったから、「カッコいい! やっぱりモデルの朝食はリンゴだよ」って、感動したのよー(笑)。
久保
やめてくれ! 恥ずかしい(笑)。
宇江佐
次にお会いしたのはタクシーで赤坂を走っていたとき。向こう側にキレイな人がいるなぁと思っていたら、いつの間にかその人が駆け寄ってきていて、信号で止まった車の窓を笑いながらノックした。それが京子さん。憧れのモデルさんが1度しか仕事したことないペーぺーの新人に、そんなにフレンドリーな対応をですよ! カッコいいじゃないですか。風のような人だと思いました。
久保
私、そのとき汗ばんでたんでしょう!?
宇江佐
そう、それがまたリアルで(笑)。
久保
その後すぐにりえちゃんは、テレビの元祖お天気お姉さんとして人気者になって、『なるほど!ザ・ワールド』のリポーターとしても活躍するようになったのよね。
 


テレビ時代は無理をしていたかも

久保
その頃も光っていたけど、ここへきてホントにいい女になったよね。
宇江佐
ちょっと、オヤジみたいですよ(笑)。
久保
でも、いま思えばテレビの仕事は案外、フィットしていなかったんじゃない? 「無理にでも元気にしてなきゃいけない」と力む部分も、かなりあったんじゃないかな。
宇江佐
フィットしてなかったでしょうね、たぶん(笑)。芸能界は「有名になりたい」というような明確な目的がないと難しいところ。でも私にはそういう野望がなかった。ただ、テレビの仕事の中で世界中の国に行かせて貰って、リアルな体感に恵まれて、芸能界の師匠のような人とも出会えて、彼の哲学はいつの間にやら私の心に種まきされていた(笑)そのお陰でLOHASのもっと先をゆくような今の生き方が生まれたと思う。
久保
それがいまのオーガニック下着の仕事につながっていったのね。芸能界をお休みしてものづくりを始めたのは、いつ?
宇江佐
2000年から少しずつ準備に入りました。私、30代後半で体調を崩したんです。その頃ものすごく自分の居場所探しをしていて心が疲れていたんだと思いますが、突然アレルギー症状が出るようになって、下着を求める旅が始まっちゃって(笑)それがきっかけでオーガニックコットンインナーの製造販売を始めたんです。
 


自分がつけたいオーガニック下着を作ろう!

久保
自分の心が「やれ!」と言っていることを、ものすごく着実にやっていて偉い。見習わなくちゃ。でも、まったくのゼロから下着を作るには、すごく勇気が必要だったんじゃない?
宇江佐
99.9%の人が「やめろ」といいました(笑)。賛成してくれたのは母だけ。自分でも非常識だと分かっていたんだけど、「アレルギーがある人でも快適に着られる下着を作らなきゃ」という、使命感があったのね。だから気持ちがブレなかったの。ただ、私の下着はオーガニックコットンを植物染料で染めて、ブラジャーなら、その人の体に合った形に基本の型を変えて……ってところからやりますから、本当に手間がかかる。そのせいで製造を依頼した工場からは次々に断られました。3つ目の工場に捨てられたときはさすがにパニックを起こしましたよ。怖いもの知らずの私でも(笑)。
久保
ネット販売が中心? バーニーズ・ニューヨークの新宿店にも入ったんでしょ。
宇江佐
ブラはオートクチュール生産だから、店頭においてもらっているのはキャミソールとショーツだけね。
久保
化学繊維や化学染料をいっさい使わず、見た目もオシャレなブラってなかなかない。これならアレルギーがある人だけでなく、ブラの締め付けが嫌いな女性はみんな欲しがると思う! 化学繊維の下着はカユクなるでしょう。私なんてタグだけでもイライラすることあるもの。
宇江佐
わかる! 化学繊維は保水率が全くないんですよ。だから薄手の化繊の下着をつけると肌が乾燥する。そこでクリームを塗る……という悪循環が起きるんです。本来、綿や絹のような天然の素材をつけていれば、肌を守るから、乾燥は進まないんですよ。
 


快適さとオシャレは両立します

久保
りえちゃんが作っている下着のように、身体への優しさとデザインが両立している製品が少ないのが困るよね。
宇江佐
そう。当初、私はアトピー体質のような“ツライ人”のためのユニバーサルデザインとして、この下着を作ったんだけど、ダサいものはイヤだったの。
久保
私がデザインしていた靴もそう。私は誰もが快適に1日を過ごせて、なおかつオシャレな靴を目指していたんだけど、メーカーはそうはいかない。どこも変える必要はないのに、タームごとにマイナーチェンジをしたがるの。快適さを削ってもね。
宇江佐
私の持論に「ハイブランド品は環境商品だ」というのがあります。だって、ヨーロッパでは修理しながら長く使って、子供たちにそれをまた譲る。だからゴミが出ないのよ。でも、悲しいかな、日本はある時期空から大消費文化国になっちゃったからパッとすぐに捨てちゃう。でも、私はアンチポイ捨て精神で、品質と定番をコンセプトに、これからも下着を作っていく!
久保
偉い。そういう下着を欲しいと思っている人はたくさんいるし、私もそんな下着が欲しい。だから、これからも応援してます!
 


【編集後記へ】
2011 Kyoko Kubo all rights reserved.